ブレイン・ウェーバー
どうも皆さんこんにちは。新陳代謝なら誰にも負けない男、ineedadrinkです。
この時期は電車の中、裸の腕同士がしっとり密着して、どちらがよりぬるぬるしているかを競う時期ですが、俺より湿ってる人間を見たことありませんからね!(胸元をぐいっとそらしながら)
おかしな生き物なみにぬめっている男が電車の中で隣になったなら…
それは俺かもしれませんよ…。
さてさて、本日はトミー様!と思いきや、思考の死角をついて奇才の作品です。
ビル・ゴールドマンの「ブレイン・ウェーバー」です。
現象:
マジシャンはサイコロを二つ取り出し、観客に好きなだけ振ってもらいます。
それぞれを10の位、1の位とし、好きな数字を一つ作ります。たとえば、6と1なら61、もしくは16となります。
その数字を、しっかり覚えてもらいます。マジシャンは、選ばれた数字がいくつなのかわかりません。
覚えてもらったら、マジシャンは紙を取り出します。
その紙には1から100までの番号が書いてあり、それぞれに1個ずつ、単語が書いてあります。
観客に、先ほど選んだ数字に書いてある単語を覚えてもらいます。このとき、マジシャンは観客の視線を追いません。後ろを向いています。
覚えてもらった単語を強くイメージしてもらいます。
マジシャンはテレパシーを受け取り、紙に絵を描きます。
観客に先ほど選んでもらった単語を聞き、紙を見せると、
選んだ通りのものが書かれているのです!
サイコロは何度振りなおしてもらっても構いません。なんとなれば、頭の中でサイコロを転がしてもらうだけでも出来てしまいます。必要なのはこのリストだけ。
『モンキー・イン・ザ・ミドル』、『ワン・フォーザ・マネー』、『ブーメラン』、そして『メンタル・ヤーン』でその名を世界に轟かせる奇才、ビル・ゴールドマンのお通りです。
今回もその名に違わぬ奇天烈ぶりで僕らをキリキリマイにしてくれます。思ったものを当てる、ただそれだけの何の工夫もない現象なのに、なぜにこうまで心動かされるのか。それはきっと、俺らの中に眠る不機嫌なジーンが目を覚ますからに違いありません。
興奮してよくわからないことを口走りましたが、まあ気にしないで下さい。昔からある原理をメンタルに当てはめるとこうなるのかという印象ですが、このミックス具合が奇才の味。
難易度は簡単です。練習すれば5分でデビュー。値段もこの人の作品にしては破格の1800円。どうしたビル・ゴールドマン。日和ったかビル・ゴールドマン。
GINで買うと、日本語訳されたリストがついてきます。その際に不都合なところをちょいちょいと手直ししてくれる銀次郎さんの細やかさよ。自分で翻訳する手間も省けていい感じ。
メンタル・ヤーンよりも、失敗の度合いが抑えられているのもGood。メンタル~は、リストによってはかなりの率で失敗が見込まれるものがありましたが、これは概ね大丈ブイ。
ふぅーう。さーてほめるのはこのくらいでいいですか?
俺のレビューを見る前にお買い上げになり、今手元にブレイン~があるという方にはわかると思いますが、上記の現象説明、一箇所省いて書いてあります。
そしてその点がもっともダーティー。聞く内容も、聞き方も、全てが白を灰色に塗りつぶすかのような無茶っぷり。いい解決法をご存知の方は是非お教え下さい。
この一点で、俺はメンタル・ヤーンに転びました。どんなことが省かれているのか、それによってどんな不具合が起こるのか…というのは俺の口から申し上げるわけには行きません。知りたい方は、どうぞご購入を…。
難易度…★☆☆
効果 …★★☆
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